詩人の家 【出演者紹介】沢田冬樹篇
二人目は、沢田冬樹さん。
出会いは、2006年。
文学座の有志のユニットH.H.G.で、『死んだ女』『セゾン・ド・メゾン~メゾン・ド・セゾン』を上演したときのことです。
『死んだ女』というのは、その後、何度か上演されている、阿藤智恵“不思議系戯曲”の代表作で、何度かあちこちで書いている通り、鮎川信夫の詩集に大きくインスピレーションを得ています。
タイトルからしてかれの詩『死んだ男』からとっているし、沢田冬樹さんが演じた“ヒマワリの男”も、鮎川信夫の、実在しない「姉さん」について語った哀切な詩から生まれてきた存在でした。
この作品、冬樹さんのことをまったく知らずに書いたものだったんですが、キャスティングされてびっくり、“ヒマワリの男”は最初から彼だったにちがいないと思えるはまりっぷりで、すっごく嬉しかった。
わたしにとって、初めて好きになった憧れの詩人である鮎川信夫の詩から生まれ出てきたような、なんともいえない不思議な浮遊感と、説得力のある存在感が共存している沢田冬樹さんは、今回の詩人役にまさにぴったり。
出演をお願いしたのは、他の人たちよりやや遅れてだったのですが、それまでなんとなくもやもやしたまま、なかなかかたちが見えなくて苦しかったこの芝居を、確たるものとして描き出せたのは、冬樹さんの出演が決まったその瞬間のことでした。
◆『詩人の家』プレビューまで、あと9日!◆
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